ゴムが二番底を取りにくい可能性はあるのか

 東京ゴム先限は、1月21日の午前の取引で一時190.9円まで下落し、一代の安値を更新するとともに昨年12月中旬以来ほぼ1カ月ぶりの安値圏まで後退した。この局面で昨年12月11日の先限安値188.0円を下抜く可能性もあったが、かろうじて安値更新には至らず踏みとどまっている。しかし安値更新となる可能性はまだあり、下値リスクは解消されていない。

 市況が暗転している最大の理由は原油安。原油の安値追いに歯止めがかからないため、ナフサ安、合成ゴム安の流れが連想されてゴム相場にとって上値の圧迫要因となっている。過去の両者の相関関係からしても高い正の相関があることから、原油価格が下がるとどうしても天然ゴム価格は引き下げられてしまう関係性がある。

 中国リスクも軽視できない。注目された中国の昨年第4四半期のGDPは事前予想を上回り、良い意味で想定外の内容となったものの、貿易伸び率が急低下していることや住宅バブルに崩壊の兆しが出ているなど景気減速の実態が浮き彫りになるにつれ、中国の工業用を中心とした天然ゴム需要の先行きに対する先細り感が拭い切れない。国際ゴム研究会(IRSG)の2015年の中国の天然ゴム需要見通しは468万トンで前年比29万トン増、伸び率は6.6%となっており、これは中国のGDP伸び率と遜色がないため信頼性は高いといえるが、中国の実態経済がはっきりと悪化した場合は天然ゴム消費量が大幅に下方修正される可能性はある。

 欧州の金融リスクも同様に上値の圧力要因である。今後の会合や政治的な動きがうまく機能しない場合、欧州全体の金融危機が再燃するとともにリセッションに陥る危険性も底流している。特に注目されているのが25日のギリシャ総選挙で、結果いかんではギリシャのユーロ圏離脱の可能性もあるため金融市場は強く警戒している。スイス国立銀行による対ユーロでのフラン相場の上限撤廃決定がユーロ安に拍車を掛けている部分はあるが、前述のギリシャ問題の再浮上などからユーロは対ドルで約10年ぶりの安値圏で推移している。

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