上海ゴムの急騰劇も一時的な現象か

 東京ゴム先限は年末・年始にかけて急騰し、先限は1月6日にキロ当たり215円50銭と昨年7月3日の216円50銭にあと1円と迫った。急騰の直接の原因は上海ゴムが昨年12月29日、30日の両日に高騰したからだ。キッカケは中国の戦略備蓄局が国産ゴムのSCR(スタンダード・チャイニーズ・ラバー)を12万8,500トン買い取り、価格については上海ゴム1月限と3月限の平均価格を採用すると伝えて、落札した3社の会社が上海ゴムの1月限と3月限を買い上げ、一方で踏みを誘ったことから予想以上の上げ幅になったと伝えられている。

 ただ、市場が冷静さを取り戻すとともに、上海ゴムの急騰劇は戦略備蓄局が国産ゴム12万8,500トンを購入、それに対する中国国内の思惑によって上昇しただけで、タイ、シンガポール、東京には直接関係ない。

 それを表すように東京ゴム先限は1月6日の215円50銭を高値に急反落し、8日には204円50銭と11円下落して、それまでの値上がり幅を消した。シンガポールRSS3号期近も昨年12月26日のキロ当たり160.80セントから1月2日の171セントまで約10セント上昇したが、8日には162.50セントまで下げ、やはり、値上がり分のほとんどを帳消しにしている。

 このように、早くもシンガポール及び東京市場が下げに転じたのは、今回の上昇要因が中国独自のもので、他市場への影響が極めて限定的であるからだ。同時に、昨年暮れにマレーシアあるいはタイで洪水が発生しながらも、産地市場にそれが反映されなかったのは、洪水による影響が軽微だった一方で、やはり、産地の天然ゴム需給が過剰状態にあるからだろう。

 タイ市場ではすでに政府機関が3万4,000トンのゴムを買い上げているが、それでも不足観が出にくいのは、1月が天然ゴムの最大生産期にあるためと思われる。

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