白金と金のスプレッド考察

NY市場の白金と金のスプレッド(白金と金の価格差)がゼロレベルにまで縮小している。昨年12月19日は1.0ドル、年明け1月6日は2.0ドルとなり、白金価格が金価格を下回るというマイナススプレッドに転じる可能性も出てきた。白金と金の需給規模を比較すると、白金が200トン程度なのに対し、金は4500トンもあり、およそ23倍もの違いがある。白金の方が金よりも希少性が高いため、ファンダメンタルズを勘案すれば、白金価格が金価格を上回っているのが常態と言えるだろう。昨年のスプレッドを振り返ると、5月末頃までは、100~200ドルで推移していたが、9月以降、白金相場の下落に伴って縮小に至った。もっとも、この値ザヤに適正水準があるわけではない。リーマンショック前は、中国を始めとする新興国の経済成長もあって自動車の生産・販売が大幅に増えた。そのため、自動車触媒需要に使用される白金は投資需要も盛り上がり、金よりも1250ドル(2008年5月12日)も高い水準まで買われるに至った。リーマンショックにより商品相場が総投げ状態に陥ると、白金と金も大幅下落となり、両者の価格差は6.8ドル(2008年12月22日)にまで低下した。しかし、2008年末が白金、金のいずれも底値となって2011年半ばまで上昇相場が継続した。2011年8月下旬以降、白金と金は下落基調に転じたが、下落幅は白金の方が大きく、白金が金を下回る状態となった。この価格逆転は、世界的な景気後退により白金の産業用需要が減少したのに対し、2010年に端を発した欧州債務危機等の影響で安全資産としての金に投資資金が向かったことが主な要因だった。この白金と金の価格逆転状態は2013年前半まで続いた。

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