ゴム市場を含む素材マーケットのリスク要因

 ゴム相場の先行きの見通しが利きにくくなっている。今年のゴム相場は、年間を通じると最終的に陽線引けとなりそうだが、その途中、途中で、山あり、谷ありの波乱含みな展開が待っていそうだ。

 足元の変動要因も複雑に絡み合っている。ゴム自身の要因だけでなく、石油など他商品の動向の影響も大きい。またマクロ経済からの影響面も軽視できない。

 ゴム自身の要因であるが、昨年末から今年はじめにかけて大雨による洪水の被害が伝えられた。季節的なモンスーンによる降雨で、マレーシア、インドネシア、タイ南部は約30年ぶりの大雨に見舞われ、複数の地域で洪水の被害が出た。天然ゴム農園も一部で浸潤された地域があった模様で、それに伴いタッピング作業が中断されるなど生産障害に陥った農園も少なくなかったようだ。ただし1月第2週に入ると降雨がおさまって事態は改善の方向に向かっている。

 昨年10月に決定されたタイ、マレーシア、インドネシア合同での天然ゴム輸出削減策もマーケットにとっては強気の材料である。一定量の輸出が削減されるのであれば、低迷している天然ゴム価格が浮揚する要因と考えるのが自然である。ただし、輸出量を削減することでは合意されたものの、どの国がどの程度の輸出を削減し、またいつから開始するのか具体案が示されていないため実効性に欠けている。

 次に、最近のゴム市場とって上値の圧力となっているのが原油をはじめとした他市場安である。1月6日までの下落で国際指標のNY原油相場は、中心限月が47.55ドルまで値を下げ、2009年4月以来約5年8カ月ぶりの安値をつけた。原油市場は、米国におけるシェール革命の影響で供給が増えたことに加え、欧州や中国の景気減速などによるエネルギー需要減で、需給バランスは供給超過の方向に向いている。更に、追い討ちをかけるように、最近はギリシャ債務危機の可能性が再燃してきたことが圧迫材料となっている。

 原油安が影響して銅や亜鉛、ニッケル、鉛、アルミニウムなどの産業素材市況も軟調に推移していることもマイナス要因。中でも、銀価格の下落の動きとゴム価格の下落の動きは酷似しており、いずれも需給バランスの崩れが根本的な原因となっていると考えられる。

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