瀬戸際外交からの暴発リスク(NY原油)

 国際原子力機関(IAEA)が、昨年11月8日に発表したイランの核兵器開発疑惑をめぐる報告書が発表されて以降、イランと西欧諸国間での地政学リスクが高まりを見せている。これが、欧州債務問題や米国の暖冬にもかかわらず、原油市場が堅調に推移している一因だ。

 米国議会では米金融機関に対し、イランの金融機関と取引を行う外国金融機関とのドル決済取引を禁止する国防授権法が可決され、12月31日にはオバマ大統領が署名した。
 これに対して、イラン政府は「金融制裁を発動すれば、一滴の原油もホルムズ海峡を通過できなくなる」と同海峡封鎖の可能性を示唆。年末年始には、同海峡での軍事演習や長距離ミサイル発射実験を行っている。過去を振り返れば、80年のイラン・イラク戦争時にも、同海峡封鎖と言う実力行使に出ている。

 ホルムズ海峡は、イランとオマーンに挟まれた海峡で、幅は最も狭い部分でわずか33キロしかない。ここに、日量1700万バレル(世界の原油貿易量の約44.7%)もの原油を輸送するタンカーが航行している。UAEやカタール・クェートなどの産油国は、ホルムズ海峡からの原油輸出にほぼ全量を依存している格好だ。

wtiweekly

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