輸出競争激化の中、原油相場は一段安へ

 OPEC総会での減産見送りによるショックがひとまず一巡しているものの、WTI・ブレントともいまだに下降トレンド形成の途上に位置している。
 WTIは63.72ドルまで急落した後、69.54ドルまで急ピッチに戻したものの、70ドルを壁にして再び水準を切り下げている。ブレントは67.53ドルの安値から73.03ドルまで戻したが、再び70ドル割れを強いられている。
 ここにきてOPEC総会での具体的な発言が明るみになっている。まず、サウジが米国のシェールオイルの生産増による今後の輸出解禁を警戒して、シェアの維持を主張し、それにベネズエラなどが妥協したとされる。また、サウジは60ドルで原油は安定するとの見通しを示しており、その他湾岸諸国も60ドルを容認したとされる。
 OPECの今回の減産見送りによって従来の生産調整による価格維持政策を破棄し、輸出競争の局面に突入したといえるだけに、従来の価格決定の要因が大きく様変わりしたことになり、これまでの値位置を参考にする状況でなくなった状況であり、それを踏まえての60ドルとの値位置はひとまず、下値目標とされると考えたい。ちなみに、この値位置はブレントを指標にしたもので、WTIでは60ドル割れ必至となる。
 また、ここにきて米国全般に暖冬の予想となっている。今後2週間程度は平年以上の気温になるとみられ、とりわけ天然ガスが急落している。11月上旬の寒波の時には30%も急騰した天然ガスだったが、現在は急落を強いられており、行って来いの値位置まで値を落としている。この天然ガス急落にやや遅れて、NYヒーティングオイルも改めて下落し始めており、今後、WTIやブレントの圧迫要因になることも想定される。

NYヒーティングオイル、ボリンジャー

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事