ベージュブックは緩和縮小にゴーサイン

12月3日に公表された地区連銀経済報告(ベージュブック)は、米連邦準備制度理事会(FRB)の緩和縮小の流れを支持する内容と評価している。

注目の雇用に関しては「全ての地域で幅広く増えた」と総括されており、労働市場のスラック(たるみ)が着実に解消されていることを示唆する内容になった。加えて、石油価格の値下がりが寄与して個人消費の「改善継続」が報告されており、今後の経済活動の見通しについても「楽観的」とされている。「物価と賃金の上昇は引き続き抑制された」とされているが、その一方で労働コストは「若干ないし緩やかな」上昇が報告されており、雇用とインフレの二大指標が、金融当局者が金融緩和という有事対応を強く求めなくなっていることは明らかだろう。

今月は16~17日に年内最後の米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催されるが、この流れであれば声明文で利上げ着手までの「相当の期間」の文言が削除され、利上げ着手に向けての地ならしが更に進むことも十分に考えられる。「労働資源の活用不足」に関しても文言の修正が期待できる状況にあり、ドル相場に対する追い風・金相場に対する逆風が再確認されることになろう。

11月以降に急伸していたリースレートも、今週は2営業日連続で低下しており、現物市場の混乱状況が収束に向かっていることも確認できる。まだ、フォワードレートは大幅なマイナス利回り状態にあるが、金価格のサポート要因が一つ解消されつつある。ドル建て金相場に関しては、年末に向けて徐々に戻り売り圧力が強まる方向でみている。

もっとも、仮にドル建て金が年初来安値を更新しても、現在の円相場環境では1グラム=4,400円台を割り込めば健闘したと評価できるレベルに留まることになる。原油安から派生したデフレ圧力に日銀が対抗姿勢を強める中、引き続き円建て金相場の大きな値下がりは期待しづらい。

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