7~11月の原油価格分析で考えていたこと

11月のWTI原油先物相場は1オンス当たりで前月比-14.39ドルとなり、5ヶ月連続でマイナス月間となった。原油価格は、7月時点で既にダウントレンドの形成を開始していたが、10月と11月は2ヶ月連続で二桁を超える急落となっており、その下落ペースは明らかに加速している。

直接的には、石油輸出国機構(OPEC)主導の需給・価格管理システムが破綻した影響が大きい。OPECは100ドル前後を、産油国・消費国・石油会社の全てが満足できる価格水準と評価し、同水準から原油価格が大きく乖離する動きを見せた際には、主に生産調整の形で原油価格の高値安定を誘導してきた。

このため夏場のマーケットでは、足元の需要環境悪化には一時的な減産対応で乗り切り、2015年の需要回復を待つことで、原油価格は高値で持ちこたえられるとの見方が支配的だった。来年は前年比で日量100万バレルを越える需要増が実現することで、OPEC産原油に対する需要が更に大きく落ち込む事態は回避できるとの計算があったためだ。

筆者の場合、この地合が少し変わったと感じたのは9月だった。その当時はまだ90ドル台とあって半信半疑だったが、サウジ当局者が明らかに需給調整対応に消極的な姿勢を示し始め、そのタイミングで国際エネルギー機関(IEA)9月月報も原油需給の調整はサウジではなくタイトオイルが行う可能性を指摘し始めた。

需要見通しが断続的に引き下げを迫られる中、もはやOPECの一時的な対応では乗り切れないことは明らかであり、原油需給緩和状態を解消するためには「値下がり→タイトオイルの減産」を促すしかないとの見方に傾いていった。

更に問題だったのは、このタイトオイルが減産を開始する価格水準が、マーケット一般で言われた80ドル水準ではなかったことであり、10月以降の原油相場急落は、専門家の誤算も大きな役割を果たしと、自戒も込めて評価している。

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