生産国会議は市場に失望を与えた 12月は年末特有の整理売り先行も

20、21日の両日に開かれた天然ゴムの生産国会議(タイ、インドネシア、マレーシア)で共同声明が発表されたが、その内容は、①供給過剰を回避するため天然ゴム輸出を管理する、②これまで設定された目標を上回るゴム園の面積を増やさない、③タイ、インドネシア、マレーシアの内需を年間10%増やす…というものだった。

 ①、②、③とも玉虫色であり、市場はこの共同声明に失望した。だから、21日に東京、上海ともに値崩れを起こしたといえる。

 恐らく、市場は、『タイ政府が580億バーツの資金で市況対策を実施するのだから、これにインドネシア、マレーシアが加われば、3ヵ国で強力な輸出制限を実施し価格をアップさせるだろう』と期待していたはず。ところが、その内容を見ると、①は天然ゴム輸出を削減するのではなく、『管理』するにトーンが低下して、不鮮明な表現だ。②にしても、『ゴム園の面積を増やさない』と消極的な表現で、ゴム園の面積を減らすとは言っていない。③は、景気に左右されることであり、単なる努力目標といえる。

 これでは、市場で失望売りを誘って当然だろう。

 また、21日に上海ゴムが急落した一因は、タイの民間ベース及び政府間ベースで、天然ゴムの中国向け輸出売却交渉が進んでいること。

 これが成立すれば、タイにとってはプラス要因だが、中国にとっては供給過剰を助長する要因になる。噂によると民間ベースではタイ政府が保有する古い天然ゴム21万トン、政府間ベースではコメ200万トンと天然ゴム20万トンを中国に売却するというものだ。

 これが現実になれば、タイは41万トンの天然ゴムを中国に売却することによって、タイにはプラスに作用する。しかし、輸入する中国は供給過剰となり、マイナスに働く。取り敢えず、市場は先行きの中国の供給過剰を不安視しており、それが上海ゴムの急落に結びついたといえるので、しばらく、懸念材料として相場を圧迫するだろう。

ヤフーブックマーク Googleブックマーク はてなブックマーク ツィートする シェアする  ライブドアブックマーク ディスカス

キーワード

 

連記事

 
 
 

新記事