ゴム相場の最近の上昇は円安に依拠する部分が大きい

 円安が進んでいる。19日のNY外為市場では円売り・ドル買いの動きが一段と強まり、円相場は一時1ドル=118.90円まで下落して2007年8月以来7年3カ月ぶりの安値をつけた。米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨の公表直後はいったん円買い・ドル売りに振れたが円はその後再び下落。黒田東彦日銀総裁の会見で一部に追加緩和の思惑が出たことなどを背景に円安地合いが継続している。

 ドルはユーロを含む全ての通貨で堅調な動きとなっているが、特に円に対しては弱い日本の景気指標を受けて上昇の動きがより鋭角となっている。衆知のとおり、17日に内閣府が発表した2014年7-9月期の国内総生産(GDP)の1次速報は物価の変動の影響をのぞいた実質成長率が前期4-6月期より0.4%のマナイス。年率換算では1.6%減となり事前予想の2.0%のプラスを大きく下回った。この結果を受けて安倍首相は消費税率10%への引き上げの1年半延期を表明したほどだ。

 改めて最近のドル相場の動きであるが、ドルの総合的な水準を示すドルインデックス(US Dollar Index)の推移で確認すると、今年5月から上昇に転じ、特に7月以降は鋭角な上昇トレンドに入っていることが明確である。このドルインデックスはFRB(連邦準備制度理事会)、NY商品取引所(NYBOT)などが算出。NY商品取引所のインデックスはリアルタイムで算出され実際に先物取引としても上場されている。

 このドルの強さと円の景気指標の弱さによる円の下落が相乗効果となって最近の急速な円安が具現化しているといえ、その円安の波がゴム相場やその他の金やプラチナ、石油、穀物の全ての素材商品価格を押し上げる最大の要因となっている。最近のゴム相場の上昇は、円安以外にもゴムの独自要因が弱気から強気ファクターへと変化していることは事実だが、それ以上に通貨要因による影響力が大きい。

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