「スイスの金を救え」運動は失敗か? 最新世論調査の結果

スイスメディアが、11月30日に実施されるスイス中央銀行の金保有に関する国民投票について、事前の世論調査の結果を発表した。11月17~18日にかけて行われたものだが、スイス中央銀行の総準備資産の20%以上の金保有を義務付ける案について、賛成28%(強く賛成23%、どちらかと言えば賛成5%)、反対64%(強く反対58%、どちらかと言えば反対6%)となり、圧倒的多数が国民投票で反対票を投じる可能性が示されている。10月末に行われた同種の調査では、賛成38%、反対47%とされていたが、その後の3週間で反対派が勢いを増していることが確認できる。

実際の投票結果が判明するまでは予断を許さない状況が続くことになるが、スイス中央銀行が今後5年で最大1,800~1,900トン規模の金購入を迫られるリスクは軽減されたと評価されよう。実際に、この調査結果が発表された直後の日本時間20日00:00付近のマーケットでは、ドル建て金相場が一時急落する一方、スイスフランが急落するなど、国民投票の賛成多数で金・フラン相場が大きな変動を迫られるリスクは軽減されたとの評価が優勢になっていることが確認できる。同日のCOMEX金先物相場が、一時的にではあるが前日比23.20ドル安の1,173.90ドルと急落していたのは、このような背景である。

この調査結果に関しては、「売り材料の誕生」というよりも、「急伸材料の解消」の方向で見ておくべきと考えている。ただ、「スイスの金を救え」運動の成功というリスクシナリオを織り込む必要性が乏しくなっていることは、急激な価格低下で高まった現物需要の消化が進めば、ドル建て金相場は再び売り圧力に晒されるリスクが高いことを意味しよう。

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