解散総選挙の可能性とTOCOM商品相場

外国為替市場で円安傾向が加速していることが、東京商品取引所(TOCOM)の円建て商品相場をサポートしている。安倍首相が月内に衆院を解散し、12月中の総選挙に踏み切る可能性が報じられている。こうした中、予定されていた消費税率10%への再引き上げが2017年4月まで先送りされるとの観測が、日本株買い・円売りトレードの流れを一段と活発化させている。

今月は17日に消費増税の是非を判断する重要指標となる7~9月期の国内総生産(GDP)が発表されるが、想定されていたような回復は困難との見方が、政策スキームの変更を迫りつつある。既に日本銀行は追加緩和の形でインフレ率が思うように上昇しないことに対してテコ入れを行っているが、その流れの中で政府としても対応を迫られる流れになっていることが、リスクオンの地合を後押ししている。

日経平均株価は今年の最高値を更新しているが、ドル建てベースでは9月の急落前の水準を回復したに過ぎず、外国人投資家の視点では必ずしも割高感は強くない。元々、米連邦準備制度理事会(FRB)の金融緩和解除観測でドル高圧力が強まる中、日経平均株価と連動性が強いドル/円の上昇トレンドはペースを加速させることになる。

ドル建て商品相場は着実な下値切り下げ傾向を示しているが、円建て相場は明確な上昇も下落もない、中途半端な相場展開を強いられ易い。日経・東商取商品指数は、10月16日の318.46ポイントをボトムに11月12日時点では336.00ポイントまで切り返しているが、最近は330ポイント台での小動きが目立つ。「アベノミクス(=脱デフレ)」と「商品デフレ」のパワーバランスを拮抗させる力が働く中、TOCOMでは低ボラティリティを前提とする必要性が一段と高まっている。ドル建て金相場が急落地合を形成する中、TOCOM金がコアレンジを1グラム=50円程度切り下げる状況に留まっているのがシンボリックだろう。

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