円安の恩恵を受ける穀物相場

10月29日、米連邦準備理事会(FRB)は連邦公開市場委員会(FOMC)で、2012年9月に開始した量的緩和第3弾(QE3)の終了を決定した。利上げに関しては、事実上のゼロ金利を「相当期間」維持するとの文言を維持したが、利上げ開始時期が経済情勢次第で早まる可能性に言及したことで、声明文が予想外にタカ派的だったと評価され、2015年後半へ後退していた利上げ開始時期が、2015年半ばに前倒しされるとの見方が強まった。31日、日本銀行は金融政策決定会合で、追加金融緩和策に踏み切った。長期国債買い入れを、従来の「年間約60兆-70兆円」から「80兆円」に引き上げる。また、指数連動型上場投資信託(ETF)と不動産投資信託(J-REIT)の買い入れも「それぞれ年間約3兆円、年間約900億円に相当するペース」に拡大するというもの。日米の金融政策の違いに加えて、米国の良好な経済指標もあって、ドル円相場は上昇基調を強め、11月6日の東京外国為替市場では、一時115円51銭まで上昇し、7年ぶりに115円台に乗せた。120円が視野に入ってきたが、大手金融機関も相次いでドル円の見通しを上方修正している。例えば、ゴールドマン・サックスは、6ヶ月先を112円から118円へ、12ヶ月先を115円から120円へ、JPモルガンは、2015年9月末を110円から120円へそれぞれ引き上げている。
日銀は消費者物価指数上昇率2%を目指して、「必要があれば躊躇なく金融緩和を行う」としているが、国策ともいえる円安の状況で、国内の商品先物相場を考えてみると、穀物、エネルギーへの影響が大きくなりそうだ。ドル円と各商品(先限)との相関係数を見ると、円安基調が強まった9月以降、原油・石油製品、穀物の相関係数が軒並み高くなっている。商品独自のファンダメンタルズもあるため、為替要因がすべてではないが、傾向としては、円安により穀物とエネルギーが押し上げられていると言える。

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