メルトダウンするロシア外貨準備、高まる金売却リスク

ロシアの外貨準備が溶け出している。11月6日にロシア中央銀行が発表した10月31日時点の外貨準備高は、前週の4,391億ドルから4,286億ドルまで、僅か1週間で2.39%の減少となっている。これで8月下旬から11週連続の減少であり、過去4ヶ月で外貨準備の10%程度が喪失された計算になる。

ウクライナ情勢を巡る欧米との対立、原油相場急落などを受けてロシア通貨ルーブルが急落する中、過去最安値を付けたルーブルを防衛するために、ロシア中銀がルーブル買い・外貨売りの市場介入に踏み切った結果である。

ロシアの外貨準備の規模そのものは決して少なくはないが、今後の対ロ経済制裁の動向次第では輸出入決済に支障をきたすとの警戒感も強く、11月5日にはロシア中銀当局者から「必要とあれば」輸入資金手当てのために金準備を売却することを約束するとの声明も出されている。

金価格急落という絶妙なタイミングの悪さだが、原油売却収入にも減少圧力が強まる中、国民生活に必要不可欠な食肉やバターなどの輸入決済に支障をきたし、再び反政府活動が活発化することも警戒されている模様だ。実質的には6ヶ月分の輸入決済能力しかないといった報告も聞かれ始める中、外貨準備の減少と連動する形で、金準備の存在感が急激に高まっている。

「必要とあれば」が何時なのかは不明だが、10月31日の週の外貨準備の落ち込み幅は今年3番目の大きさになっており、必要性が高まっていることは間違いない。ロシアは、これまで外貨分散の観点から積極的に金準備を積み増してきたが、その活用を迫られる時期が近づいているのかもしれない。

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