ドルは金の代替えにはならない

2008年から開始した量的緩和(QE1、QE2、QE3)は実質的なドル安政策であり、その結果、2011年10月には75円台という異常な円高となった。しかし、2013年以降、ドル安基調が転換した。FRBバーナンキ議長が2013年5月に緩和逓減(テーパリング)について言及し、同年6月の連邦公開市場委員会(FOMC)では、QE3の出口戦略(いつ、どのように終わらせるか)を明らかにした。米国の雇用状況も継続的に改善され、QE3の終了に伴って金融政策の正常化(利上げ)の時期に対する楽観的な期待からドルは一段高となり、対円では10月1日には6年ぶりに110円台に達した。この間の動きを金相場から眺めると、2008年11月にQE1が開始されると、一段高となり、2009年9月にはリーマンショック前の高値を更新し、1000ドル台が定着した。2010年6月にQE1が終了し、2010年11月から2011年6月までQE2が実施された、QE1開始時期よりも85%近く水準を切り上げた。QE2が終了しても金の騰勢は弱まらず、2011年8月と2011年9月には1900ドル台を付けている(史上最高値=1923.7ドル、2011年9月6日)。ただ、QE3が開始してからは下落基調に転換し、2013年12月には1181.4ドルの安値を付けた。QE3の終了に伴い、米国の景気も回復していることから、2015年には利上げが実施されるとの見方が強まり、米国金利が上昇し、ドルが対主要通貨に対して騰勢を強めた。ドル円で言えば、ドル高・円安と共にNY金は下落していったと言える。今週28、29日に開催されるFOMCではQE3が終了する予定だが、金融緩和策を「相当な期間」維持するとの文言が維持されるかどうかが注目点になっている。

goldyen

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