ゴムはタイの市況対策を好感 上昇すればリップサービスにとどまる!?

 東京ゴムの上げ足が速まった。その変化は14日の反騰から始まり、20日も反発力を強めて、24日の先限が200円大台回復へとつながっている。

 キッカケは、タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナム、カンボジアの5ヵ国がキロ当たり150セント以下ではゴムを売却しないことで話し合いがまとまったと伝えられたこと、続いて、世界最大の天然ゴム生産国であるタイが580億バーツ(1,900億円強)の資金で、①ゴム樹の伐採、②パーム油などへの転作、③余剰ゴムの買い上げ…などを主体に市況対策を実施すべき動いていることが好感されたものだ。

 前週の本稿でも述べた通り、果たして、580億バーツもの資金を銀行がすんなりと耳を揃えて拠出するかどうか。確か、2012年もインラック政権時代に170億バーツの資金で21万トンのゴムを買い上げたが、その政府在庫が今もって売却出来ないでいる。

 当時の3.4倍にも達する市況対策資金だけを見ると、『タイの軍事政権は本腰を入れてゴムの市況対策に取り組む』ように映るが、過去、天然ゴム生産国と消費国との間で天然ゴムの価格安定を目的とした国際天然ゴム機関を創設、一定の価格レベル(上限、下限)で買い介入、在庫放出を実施したことがあるが、結局、価格安定に失敗して、国際天然ゴム機関が崩壊している。

 まあ、タイが世界最大の天然ゴム生産国とはいえ、価格下落は主に需要と供給のバランスが崩れたことによるもので、人為的に相場を上げようとすれば、当初は良いかも知れないが、あとになって、そのトガメが出るだろう。

 2012年にタイが市場介入に踏み切った時、東京ゴム先限は年初(1月5日)の258円70銭から2月27日の344円40銭まで上昇したが、その後に欧州の債務不安が再燃、原油を中心とした国際商の下落にも足を引っ張られ、同年8月14日には205円60銭まで大暴落した経緯がある。

 しかも、1月から2月にかけての上昇は、タイが2月以降に季節的な減産期に移行、例年、需給がひっ迫する時期にあったところに、タイ政府の買い介入期待がタイミング良く重なったことによるものだ。当時、タイ政府が実際にゴムを買い上げたのは4月に入ってからで、この時、すでに、内外のゴム相場は暴落、タイ農民のデモ、怒りによってタイ政府が買い介入したものである。

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