平年下回るゴム集荷量 増産期にもかかわらず漸減

 例年、10月に入るとタイは本格的な増産期を迎える。7月、8月、9月の生産期を経て、10月、11月、12月は雨季入りとなり雨量が増えるとともにフィールド・ラテックスの産出量が増える。ところが、タイ中央ゴム市場の日々の集荷量ベースで観察すると、今年の場合、7月、8月の生産期の集荷はほぼ平年どおりで推移したが9月に入ると若干減り、10月に入っても集荷ペースが上がってこないどこかむしろ漸減している。

 例年、雨季にあたるこの時期は、日によっては大雨でタッピング作業に支障が出るケースもあるが、月を通じての産出量はほとんど雨量に匹敵する。ところが、今年の場合は逆に日を追うごとに生産が減る事態になっている。このまま生産が上がらずに推移して11月・12月の大増産期も鈍いペースが維持されるのであれば、今後、供給に不安が広がる可能性がある。

 毎年、年後半の増産期に在庫を積み増し、その在庫で翌年の減産期の船積み契約を履行するのが通例となっている。しかし増産期にもかかわらず在庫が確保できない場合には、年を越した来年4月以降の船積みに影響が及ぶ事態も想定する必要がありそうだ。

 懸念されるのは、原料であるアンスモークドシート(USS)の価格下落が止まぬまま生産が減っている点である。USSは10月までの下落でキロ当り45バーツまで下げている。昨年の同時期が70バーツであったことからすると、35%も安くなっている。更に一昨年の2012年10月のUSSが90バーツで推移していたことからすると今の値段はその半分である。最近のUSS集荷量が減っているにもかかわらず価格は顕著に値下がりしたままである。

 この矛盾した状況が是正されるには、今後、タイが確実に増産するという前提条件が必要となるか、あるいは集荷が増えない分だけ価格が上昇する…のいずれかである。

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