需要見通し引き下げだけではない、IEA月報のネガティブ効果

国際エネルギー機関(IEA)は、10月14日に発表した最新の月報において、2014年の世界石油需要見通しを前月から日量20万バレル引き下げた。これでIEAの需要予想は4ヶ月連続の下方修正であり、前年比でみた石油需要の増加幅は、6月時点で予想されていた前年比+130万バレルから70万バレルまで、概ね半減した形になっている。従来の需要予想を前提に構築されてきた供給網は行き場を失うことになり、それが国際原油需給バランスの歪みを決定的なものにさせている。

マーケットでは石油輸出国機構(OPEC)の減産対応への期待も強いが、IEAはOPECの生産調整の役割は終わったとして、市況対策の協調減産の実現可能性に疑問を投げかけている。これには、高コストのタイトオイルが需給調整弁として機能するとの論理も影響しているが、原油相場にとっては「需要見通し引き下げ」というストレートパンチを食らった直後に、「生産調整の可能性否定」というアッパーカットに見舞われた形であり、一種のグロッキー状態(2営業日で4.6%の急落)に陥っている。

加えて、シェールオイルに関しても現在の価格水準での生産調整には懐疑的な見方が示されており、これが「需給がバランスするためには一層の価格低下が必要」(IEA)との弱気見通しにつながっている訳だ。

では、「一層の価格低下」がどのレベルなのかとなるが、IEAは80ドルで総供給の2.8%が採算割れになるとの試算を紹介している。このままOPECが政策対応を行わないのであれば、原油相場はタイトオイルの減産が始まる価格水準を模索することになる。そして、年末にかけては冬の暖房用エネルギー需要拡大が、カウンターパンチとして機能するのかが注目ポイントになろう。

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