問われる天然ゴム生産国の本気度

天然ゴムの主要生産国は10月10日、天然ゴム価格の下支えで合意した。かねてから生産コストを割り込むような安値水準にゴム農家から悲鳴の声が上がっていたが、タイ、インドネシア、マレーシアに、ベトナムとカンボジアが加わり、「現在の価格水準」より安値では売却しないことで合意したとされている。これ以上の具体的な声明は出されていないが、事前交渉の段階で各国ゴム協会が1kg=150セントを防衛ラインと主張してことを考慮すると、11~12月に向けて同価格を最低価格とするために、更に本格的なゴム価格のサポート・スキームを構築することになろう。

これは、リーマン・ショック直後にも導入された市況対策と同種であり、少なくとも当面は現行価格からの値下がり余地は限定されることになる。政策的に強引に底値が形成された形であり、投機筋のショートカバーが天然ゴム市況をサポートし易い相場環境に転換している。

今回の合意によって、天然ゴム価格のダウントレンドに終止符を打つためのハードルは一つ超えた形になり、今後は合意内容が着実に履行されるか否かにマーケットの関心はシフトすることになる。現に、天然ゴム市場では欧州債務危機の深刻化した11~12年にかけて輸出規制で合意したものの、国際合意が遵守されなかったことで、急反発後の急反落を経験した「前科」もある。

改めて天然ゴム生産国の価格防衛に対する本気度が問われることになり、その成否によって天然ゴム価格の行方は決定されることになる。需給緩和状態そのものには変化が生じていないだけに、各国政府・ゴム協会が合意した事項を末端農家まで浸透させることができるかに注目したい。

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